GIANT KILLING

「最後に紹介したいのは、「GIANT KILLING」。これはプロのサッカークラブを舞台に話が展開します。タイトルの「ジャイアント・キリング」は「格下が強者を倒していく番狂わせ」という意味で、ある弱小チームに主人公が監督として起用され、逆転劇を繰り広げる、というストーリー。
Weblio辞書 ジャイアント・キリング



監督就任後、初のリーグ記者会見で下剋上を宣言し、啖呵を切る主人公の達海監督。無謀なのか、自信家なのか…。社会人になった今なら、宣言することでどれだけ周りの注目を集め、自分達が力を発揮する場を作ることになるかがわかります。有言実行、アバンギャルドだけどカッコいい主人公です。

私がこの漫画に出会ったのは高校生の頃でしたが、その頃は良さがあまり分からず読むのをやめてしまいました。サッカーのルールや戦術についての説明が多くないので、そこは知らないと読みにくいかもしれません。先の2作の後に改めて読んでみると、ルールをある程度知っているので読み進めるのが楽で、魅力に気づくことが出来ました。コートの外、試合以外のストーリーでは、プロのクラブチームが舞台なので、「結果を出さないといけない」というラインをどうやって達成するか、がメインのテーマになっています。結果のためにどうやってメンタルをコントロールするか、など、大人の方が面白いと感じる内容でもあります。「GIANT KILLING」の名言集は働く社会人の支持を集めているらしく、さもありなんと思います。

「GIANT KILLING」の原案担当だった綱本さんが描いていた「U-31」という漫画も気になっています。かつて日本代表のエースとして活躍した選手が、事実上の戦力外通告を受け移籍を余儀なくされた、そこから這い上がる闘いの物語。好きそうな感じがするので読んでみたい。
講談社コミックプラス U-31