あひるの空

「あひるの空」は、身長149cmの「車谷 空」が主人公。彼の病気のお母さんがもともとバスケの選手で、高校では「最初のバスケの大会で優勝」すると誓います。でも、入学した高校はヤンキーだらけと悪名高い九頭龍高校(通称「クズ校」)で、バスケ部は不良の巣窟と化しており、練習できる状況ではありませんでした。まずは周りを動かすところから、空の挑戦は始まります。いじめられても挫けず、空のまっすぐさに根負けして不良たちのバスケ生活がスタート。空は元々身長がないので、「3pシューター」として自分の活きるポジションを切り開いていきます。が、周囲の強豪に比べて今までまともに練習したことも無い素人の集まりでは中々試合に勝てず、そこからも色々な苦労があります。この話には、バスケだけでなく挫折や葛藤といった人間ドラマ、たくさんの人のストーリーが詰まっています。相手チームと戦う時は必ず相手側の歩んできた道や勝ちたい理由もしっかりと描いてあります。誰もが思いをのせて、前を向いて進んでいる。それでも試合の勝ち負けは必ずついてくる。どんな時も地道に練習を欠かさない空は、3pシューターとしてチームの危機を救うスーパーヒーローに成長します。めっちゃカッコ良いので、ぜひ読んで欲しい作品です。